収入と所得

会社などに勤めていた場合、わたしたちはその会社に毎日の労働力を提供することによって、その対価として金銭などを受け取ることになります。
こうして得られる対価の事を収入や所得と呼んでいますが、この二つの言葉にはどのような違いがあるのでしょうか。

給与収入と給与所得、どちらも似たような響きであり、一般的にはほぼ同じ意味として使われているものになりますが、じつはこの二つの示す意味には違いがあります。

収入は、実際の労働などの対価として発生し会社から受け取れるものの事をいい、そこから必要経費や所得控除などを差し引いたものが所得と呼ばれることになるのです。

税法上では、サラリーマンが会社から一年間で受け取った、給与と賞与の合計である年収が収入と言われ、必要経費や所得控除などを受ける前、つまり源泉徴収を受ける前の金額の事を指します。

これに対して、所得とは、会社から得られた収入の金額から、サラリーマンが必要とする経費を計算して控除する給与所得控除と、社会保険料や生命保険、医療などにかかった費用のなどの控除である所得控除を差し引いた金額の事を指します。

給与としてわたしたちが得る事ができるものは、金銭がほとんどになりますが、場合によってはこれが現物給与となる場合があり、現物給与とは実際のものを現物支給したり、値引きによって商品を販売する権利など、それを受ける事によって経済利益を得る事ができるものによる給与になります。

現物給与には四つの種類があり、資産やモノなどを無償や相場よりも低い価格で譲渡するもの、お金や建物や土地などの資産を無償や相場よりも低い価格で貸し付けるもの、福利厚生施設などを利用を無償や低い価格で提供するもの、個人的な借金などを負担したり免除したりすることになります。

こうしたものも、実は収入に含まれることになり、例えば昼食などにおいて仕出しのお弁当などを取っている場合、この金額の半分以上を会社側で負担をしていた場合などには、このお弁当の価格の会社側の負担分については、わたしたちの現物給与として扱われるため、課税の対象になるのです。

このようなことにより、わたしたちが行った労働に対しての対価である金銭やモノなどの収入の金額に対して、社会保険や医療費などの所得控除や、収入を得るために必要となった経費である給与所得控除を差し引いた金額が所得となり、その所得に所得税率を掛けた税額を差し引きしたものがわたしたちが手にすることができる金額という事になるのです。